大雪山と石狩川の起源や名の由来、歴史、形成などをご紹介
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大雪山と石狩川の起源や名の由来、歴史、形成などをご紹介

大雪山と石狩川


大雪山と石狩川は、北海道の屋根とも言われる大雪山と大雪山を源とする北海道最長の石狩川の起源や名の由来、歴史、形成などをご紹介。



(大雪山と石狩川)
実在しない山の大雪山は、主峰の旭岳を始め2000m級の山が十七連なった連峰体で現在でも見る事の出来る氷河期の様相を持つ山々です。その連峰体を源とする石狩川は、北海道の最長の川で旭川市の神居古潭を境に上流と下流では大きな違いがある川です。その大雪山連峰と石狩川をご紹介。




大雪山(大雪山連峰)


 夕日に焼かれた大雪山連峰  (夕日に焼かれた大雪山連峰)
冬に見られる事が多い夕日に焼かれた大雪山連峰。この時期は、空気も冷えていて沈む夕陽が大雪山連峰を染め上げます。

(1)北海道の屋根

北海道の最高峰である旭岳(2291m)を中心とする大雪・十勝岳火山群、北海道の屋根と呼ばれるに相応しい火山群です。この火山群の火砕流が富良野盆地と十勝平野を形成し柱状節理を造り出しました。
また、大雪山の地名の由来は、当時のジャーマリスト又は小説家の松原岩五郎が大雪山の地を訪れた時にまだアイヌ語の「ヌ・タク・カム・ウシュッペ」(幾筋の滝の源)又は「カムイ・ミンタラ」(神々の舞い遊ぶ庭)としか呼ばれていなかった。松原岩五郎曰く、「北海道を代表すると言っても過言でない山なのに和名が無いのは可笑しい」とゆう事から鳥取県出身の松原岩五郎は、鳥取を代表する山は、「大山」(ダイセン)である事から北海道を代表する山はここである事と冬は、大量の雪が積もる事から「大山」の間に「雪」を入れて「大雪山」と書面に記載した事から「大雪山」の名が広まったと言われています。


 高山植物の貴婦人・コマクサ  (コマクサ)
高山植物の女王とも呼ばれるコマクサ。花弁が馬の頭の様に見える事から名付けられた名前です。コマクサの自生区域には、国の天然記念物の「ウスバキチョウ」と呼ばれる蝶が生息しています。

(2)天上の楽園

大雪山の山々には、高山植物が生育し天上の楽園を創り出されます。しかし火山の新旧によって高山植物種類の数が大きく違い小泉岳や黒岳では100種類以上に対し旭岳では38種類、十勝岳では48種類と少ない事から高山植物が生育するには大変な時間が必要になります。ちなみに旭岳では、高山植物の貴婦人とも呼ばれる「コマクサ」が自生していません。この事から旭岳は、大雪山の中の山としては、まだ、若い山であると考えられています。


(3)今も残る永久凍土

大雪山連峰の高山植物は美しさだけではない地下に秘められて神秘の世界を教えてくれるものでもあります。大雪山連峰に咲く高山植物には、シベリアやアラスカなどに広がるツンドラ植生とよく似ているものもあり地下に永久凍土がある事を暗示しています。
大雪山連峰の様な永久凍土を「山岳永久凍土」と呼び富士山の永久凍土の様な「永久凍結岩体」とは違うことから大雪山連峰は日本の中にあるシベリアという見方も出来ます。


(4)凍土層の厚さ

永久凍土が形成・発達するには、1年間の平均気温がー2℃以下にならないと地熱で溶かされ凍土が出来ません。大雪山連峰の1年間の平均気温はー3.8℃ですから永久凍土が出来る条件です。これは高山植物などからも推測できますが凍土の厚みはアラスカなどの調査から推測して最も深い場所でも15m程度であると考えられています。


 旭岳展望台から見た大雪山の沼  (大雪山連峰に浮かぶ沼)
冬の寒さが創り出した沼で沼の中には、神秘的な色を出す沼もあります。大雪山連峰には、様々な沼があり、場所によってはヒグマもいますよ。

(5)永久凍土の成長

大雪山連峰の平坦な台地に広がるいくつもの沼や高さ1m、直径20mほどの小さな高まりが永久凍土が造り出したものです。小さな高まりの下にはパルサと呼ばれる氷レンズ層の氷の塊があり少しずつ成長し表土を押し上げて出来たものです。やがて表土にひび割れができパルサに太陽光があたると溶け出しくぼみができ水が溜まったものが沼となったといわれています。


(6)高山植物の花園

大雪山連峰の山々には、お花畑が広がります。氷河期には、平地でも見る事が出来たであろう植物が現在では大雪山連峰の森林限界を超える台地にしか生息していません。お花畑を見ると広く見えますが次第に生息域は小さくなっています。



石狩川


 石狩川と大函  (石狩川と大函)
大雪ダムから流された水が大函で他の川と合流して更に下流へと流れて行きます。最終的には、石狩平野をうねりながら日本海へと注いで行きます。

(1)母なる川、石狩川

石狩川は、長さ約270kmでその流域面積は全国2位の大河です。名前の由来は、一説では、アイヌ語で「美しく曲がりくねった川」の意味を持つ「イッ・カラ・ペッ」から由来していると言われています。
また、天塩川に続いて北海道では、第二位の長さを誇る川です。ちなみに石狩川は、河川の氾濫を防ぐ河川工事によって短くなり天塩川より短くなった。


 神居古潭と石狩川  (石狩川)
北海道では、二番目に長い川ですが昔や北海道で一番の長流でした。石狩川の氾濫を抑える為の河川工事が行われた事から天塩川より短くなったと言われています。

(2)石狩川の特徴

石狩川の特徴は、神居古潭を境に上流部と下流部では違う表情を持つ川である事です。上流部の特に源流部では、大雪山を構成する溶結凝灰岩を深くえぐって渓谷を形成し、旭川がある上川盆地に砂礫を運び扇状地を形成しています。神居古潭から下流部では、広大な氾濫原が広がり幾つもの三日月湖を出現させています。


(3)三日月湖

石狩川は、約3万年前までは、現在の日本海には注いでいなくて江別から千歳を経て苫小牧、そして太平洋に注いでいました。水路が変わった原因は、支笏カルデラを形成するときに流出した火砕流により谷がせき止められた事によるものだと言われています。この事により石狩川は、広い低平地を流れ左右に大きく蛇行することとなり蛇行した外側を削り内側に土砂を堆積させて三日月湖が出来ていきました。
































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